留学開始から約1週間。
ついに、その瞬間がやってきました。
息子が、自分ひとりで英語を話したのです。
きっかけは、レモネードでした。
現地で飲んだレモネードがとても気に入り、
「もう一回飲みたい。」
と言い出した息子。
そこで私は、
「自分で注文してみる?」
と聞いてみました。
少し考えたあと、息子は小さくうなずきました。
それだけでも、私にとっては大きな変化でした。
留学前の息子は、とてもシャイな性格。
日本でもお店で注文するときは、
「無理!できない!怖い!」
「ママ言って!」
と言って、自分から店員さんに話しかけたことは一度もありませんでした。
そんな息子が、少し緊張した表情でカウンターへ向かいます。
私は後ろで笑顔を作りながら見守っていましたが、内心はドキドキ。
「ちゃんと伝わるかな。」
「声は出るかな。」
「頑張れ。」
そんなことを心の中で何度もつぶやいていました。
息子は何度も私の方を振り返り、
「レモネードワンって言えばいいんだよね?」
と確認しながら、勇気を振り絞って口を開きました。
「Lemonade, one please.」
その一言を、しっかり自分の口で伝えたのです。
その瞬間、私の心の中では大きなくす玉が割れたような気持ちでした。
「ついにできた!」
そんな喜びで胸がいっぱいになりました。
レモネードを受け取った息子は、とても誇らしそうな表情。
英語が話せたことよりも、「自分で伝えられた」という成功体験が何より大きかったのだと思います。
娘も負けていません
ある日、娘がセロテープを使いたいと言いました。
私は試しに、
「先生に聞いてきてみる?」
と言ってみました。
すると娘は職員室へ向かい、
「Can I borrow tape?」
と大きな声で先生に話しかけました。
そして本当にセロテープを借りて戻ってきたのです。
子どもの適応力って、本当にすごい。
毎日の小さな挑戦が、少しずつ自信につながっているのを感じました。
卒業式の日
留学最後の Graduation Party。
たくさんの人の前で、二人とも英語で自己紹介と好きなものを発表しました。
到着したばかりの頃を知っているだけに、その姿には成長を感じずにはいられませんでした。
また、ホテルのエレベーターで海外からの旅行客に
「How old are you?」
と聞かれたときも、
娘は迷うことなく、
「Five!」
と堂々と答えていました。
そして、本当に驚いたのは帰りの飛行機です。
CAさんが近くを通ったとき、
息子が自分から、
「Sprite, please!」
と注文したのです。
私の助けは一切なしで。
留学前の息子なら、考えられない姿でした。
その瞬間は、本気で泣きそうになりました。
留学で身についたのは、英語だけではありません。
「伝えてみよう。」
「やってみよう。」
そんな一歩踏み出す勇気が育ったことが、私は何よりうれしかったです。
完璧な英語じゃなくても伝わる。
その成功体験が、子どもたちの大きな自信になったのだと思います。
そして、その成長を一番近くで見ていた私は、子どもたちからたくさんの勇気をもらいました。
実は留学中、私も何度もくじけそうになりました。
英語が聞き取れない。
思うように伝えられない。
「もう無理かもしれない。」
そう不安になる日もありました。
それでも、毎日少しずつ挑戦する子どもたちの姿を見るたびに、
「私が下を向いていたら、この留学を楽しめなくなってしまう。」
そう思い直すことができました。
だからこそ、「完璧にできること」よりも、「楽しむこと」を大切に過ごした3週間でした。
次回は、帰国後に起きた子どもたちの変化について書きたいと思います。
お楽しみに😊